事例報告1 豊中市立岡町図書館 「北摂アーカイブズについて」

午後からは事例報告。

1例目は豊中市立図書館で実施している北摂アーカイブズです。


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報告の内容としては基本的に以下の論文・報告と同じかと思いますので読んでいただければよいのかなぁと思います。

報告のなかでは、

  • 児童室で、子供から昔の写真とか生活ぶりに関する資料を求められた時に、子供向けの平易な資料が余りなくて提供できていなかった。
  • ただ、大人向けの郷土資料(市史類)に載っているかというとそうでもない。
  • 一方で、一般室で、高齢者から昔の話を聞かされることがしばしばあるのだが、その話がまさしく児童室で求められる情報であった。
  • これをどうにかして繋ぎたいという「想い」を心に秘めていた。
  • システムリプレース担当になったので、秘めていた「想い」をカタチにしようと努めた*1

というサービス構築までのお話が大変興味深かったです。*2

また、質問させていただいたのですが、この事業は市民参加型をうたっており、公募された市民がフォトエディターとして写真を整理して情報を発信しているのですが、当初、広報やチラシなどで募集をかけた時には人が集まらなかったのだけれども、募集期間終了間際に豊中市の地域SNSで案内したところ、一気に人が集まったとのことでした。*3

北摂アーカイブズ、今後もいろいろな展開(複数市での実施,写真以外の媒体への拡大,資金・事業面での自律化)を考えておられるそうです。

*1:教育委員会への説明,補助金事業への応募,システムのプロポーザルでの地域情報重視etc。

*2:司書がカウンターに立つ意味が語られることがありますが、このようにカタチにしてこそかもしれません。

*3:このようなWebサービスを用いた地域資料の保存・発信を住民参加型で実施する際には、紙媒体よりも、インターネットで募集したほうが適切であるのだなと感じました。対象にあった媒体を選択しての宣伝が必要ですね。